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被災地を訪れて

2016年4月14日21時26分 熊本を中心として、最大深度7の大地震が発生しました。
その後、実際の本震といわれる震度7の地震が4月16日1時25分ことに発生したのをはじめとして、余震の回数は1000回を越えています。

私たちは「何ができるのか」というより「何をしていかなくてはならないか」を考えなくてはならないと思っています。

その上で現地の状況を知ることは、まず絶対に必要であると考え、被災された方々に極力ご迷惑にならないように、熊本を訪問させていただき、状況を自分自身の目で見て、お話を聞かせていただきました。

以降、時系列で私たちの訪問した場所を記載します。


熊本市












益城町(広安小学校)
















    

益城町(役場付近)









   

西原村

 




















南阿蘇村

 



















     
    

阿蘇市





熊本を訪れて

東日本大震災と比べて、死者の数や被害のレベルは今回の熊本の地震は確かに小さいと思います。そのせいで、世の中の意識は希薄であると思います。
しかし、49人もの亡くなっている方が実際に存在し、家を失った方も多数いらっしゃいます。 人によっては、家を失うということは、それまでの人生の歴史を失うとにも等しいことですし、亡くなられた方の家族の方や周りの方は、どれだけ深い悲しみをうけているのかはかりしれないと思います。
災害の範囲や死者数のみを基準として判断するのは間違っていると思います。自分の目で被災地や被災された方の生活を見てみればわかるはずです。
しかし、それでも東北に比べると熊本の方々は十分に活力があるように思えました。
死者数でくくることはできないのですが、家族や周りの人が亡くなった場合とそうでない場合では、全く違うのも事実です。
家や道路は直すこともできますが、失った命は戻ってくることはありません。
このような災害時に、どれだけの命が救えるのか、そのためにどのような準備をしなくてはならないのか、私たちもよく考えるべきだと思います。
そして、熊本の復興はこれからです。 熊本は大きな地震が今までほぼなかった地域で、住民の8割が地震保険に入ってないそうです。 このような災害で苦しんでいる人がいることを忘れないでもらいたいと思います。
長く細く熊本が元気になる日まで;、日本中の誰もが少しずつ手を差し伸べてほしいと思います。

東京の人々やボランティアについて

東京の人々に限らないと思いますが、東日本大震災のときもそうでしたが、このような災害が起こったとき、周囲から「自分でできることをやればいい」とか「時間がないからなかなか被災地に行けない。時間できたらぜひ行きたい。」といった声をよく聞きます。
正直、こういう人たちは何もしないし、本当の所は何もする気もないんだろうな、と思ってしまいます。
実際には全員がそうではないのだと思いますが、僕の知っている限りではぼぼ間違いなくそうだと思います。
そういう人たちは、自分も含め人は一人では生きていけないことを理解していないのではないかと思ってしまう。自分の生活に関係のないところでの災害であるし、僕自身も心配している振りをして実際には何もしないのが楽だと思います。でも面倒くさくても、自分の力では何も変えられないと思っても、一歩目を踏み出さなくてはいけないのだと思っています。
誰もが自分のことが一番大切なのは間違いないですが、西原村の方々のように少しだけ周りの人に気を配って思いやりをもってあげられたら、と思ってしまいます。
ボランティアに行く人は意識が高いと思われるかもしれませんが、それも少し違うと思います。もしろん、しっかりと意識を持たれている人も沢山いると思いますが、「何かしたい」と思って行くものの、やれることが見つからず文句を言っている人を見ることがあります。何かをしたい、被災者のために行動したい、と思うのであれば、空振りに終わったとしても 文句を言うのは間違っています。
ボランティアというのは自己満足の一環でもあると思います。ですから、私は自分たちの地域の災害対策にフィートバックするために 被災地の状況を教えていただいているのだと思っています。その中で、被災者の方々に少しでも役に立てるように、考えて行動しようと思っています。
ですから、私個人的には、「ボランティア」というもので被災地に行っているつもりはありません。知らなくてはならないことを自分のためにも知り、私は一人では生きていけないので、周りの人に助けてもらっているので、どうしようもない災害で厳しい状況に追い込まれている人がいたら、困ったときはお互い様という気持ちを持っているだけです。
熊本や東北の人たちは東京の人々よりも、人と人の繋がりが強いと思います。地域的な理由も当然あると思います。もし、東京が被災した場合、規模の問題だけではなく、人の繋がり、思いやりという所で、悲惨な状況になるのではないでしょうか?

メディアについて

東日本大震災のときと同様、現地に行くとメディアの報道は嘘ではないけれど、事実ではないと思わされます。
メディアではボランティアが押し寄せて混乱しているとのことでしたが、僕の訪問した場所で そのようなところは一切なく、むしろ人でが足りていないように思えました。もちろん、混乱している場所もあるのでしょうが、偏った報道ではないのかと思わされました。
メディアの役割はいったい何なのでしょうか?
話を聞かせてもらたった方々も、最初は、「取材ですか?」と警戒さてることが多々ありました。

今後私たちのやるべきこと

熊本や東北のような災害がもし東京で起こったらどうなるのか、皆さん想像したことがあるでしょうか?
もしろん、規模にもよりますから一概には言えませんが、東京で最大レベルの災害が起こったら、壊滅的なダメージを負う可能性が高いと思います。
まず、東京は人の繋がりが希薄なため情報の把握が困難です。そのため、自治体レベルでの入念な対策を作っておかなければならないのですが、役所はほぼ危機感に乏しく機能しないと考えられます。
次に、圧倒的な人口の多さです。東京のどれだけの数の住民が被災するかはわかりませんが、熊本や東北と比べると人口密度が圧倒的に多いため、対応しきれない状況になると思います。また、災害により中枢機能が低下する可能性があります。もし、そのようなことになったら支援や対応が著しく低下してしまいます。
具体的に言えば、地域の自治体が小さい範囲で災害時に対する対策を練っておかなくてはなりません。
自分たちの身は自分で守り、自分たちの街を守るくらいの覚悟が必要です。そして対策はいくらしても足りませんが、対策をしたぶんだけ救える命があるのかもしれません。
言い方は正しくないかもしれませんが、熊本や東北が被災したことを教訓にして今後の災害時への対策を作っていかなくてはなりません。

熊本や東北での災害経験を無駄にしてはいけません!

そのためにも、熊本や東北を忘れてはいけないのだと思います。自分のことだけでなく、まわりに少しずつでも気を配り、思いやりを持てるように多くの人々がなれたら、そこには、本当の「住みやすい街」が存在するのだと思います。

                                   木 部 雅 也

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